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No.250(2025/12/19):【医療法人会計⑨】純資産と補助金の会計処理――基金・代替基金・積立金の区分と圧縮記帳

2025年12月19日
読了時間: 3分


こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。



毎週金曜日、会計・財務、税務、監査、内部統制関連の基礎・Tips等をお伝えしています。

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本シリーズ「病院会計準則から医療法人会計基準へ」(全10回)の第9回です。今回は、純資産と補助金の会計処理――基金・代替基金・積立金の区分と圧縮記帳についてお伝えします。



今回は、医療法人に固有の色合いが最も濃い純資産の区分と、補助金等の会計処理を整理します。


医療法人会計基準の運用指針では、積立金は、各会計年度の当期純利益または当期純損失の累計額から当該累計額の直接減少額を差し引いたものとされ、その性格により次のとおり区分されます。第一に、医療法人の設立等に係る資産の受贈益の金額、および持分の定めのある医療法人が持分の定めのない医療法人へ移行した場合の移行時の出資金の金額と繰越利益積立金等の金額の合計額を計上した設立等積立金です。第二に、基金の拠出者への返還に伴い、返還額と同額を計上した代替基金です。第三に、固定資産圧縮積立金や特別償却準備金のように、法人税法等の規定による積立金経理により計上するものです。第四に、将来の特定目的の支出に備えるため、理事会の議決に基づき計上する特定目的積立金です。そして第五に、これら以外の繰越利益積立金です。


特定目的積立金については、注意すべき定めがあります。これを計上する場合には、特定目的積立金とする金額について、当該特定目的を付した特定資産として、通常の資産とは明確に区別しなければならないとされています。積立金を計上するだけでなく、見合いの資産を区分して管理する必要があるということです。なお、持分の払戻により減少した純資産額と、当該時点の対応する出資金と繰越利益積立金との合計額との差額は、持分払戻差額積立金とされます。


基本財産についても触れておきます。定款または寄附行為において基本財産の規定を置いている場合であっても、貸借対照表および財産目録に基本財産としての表示区分を設ける必要はありませんが、当該基本財産の前会計年度末残高、当該会計年度の増加額、減少額および当該会計年度末残高について、貸借対照表の科目別に注記することが求められます。


補助金等の会計処理も重要です。国または地方公共団体等から補助金等を受け入れた場合、固定資産の取得に係る補助金等については、直接減額方式または積立金経理により圧縮記帳します。一方、運営費補助金のように補助対象となる支出が事業費に計上されるものについては、当該補助対象の費用と対応させるため、事業収益に計上します。補助金等の会計処理方法は注記事項とされ、補助金等に重要性がある場合には、その内訳、交付者および貸借対照表等への影響額を注記します。


たとえば、医療機器の整備に対する補助金5,000万円を受けた場合(金額は説明用の仮の例です)、圧縮記帳により取得価額を直接減額するか、積立金経理によるかを方針として定め、注記まで整えることになります。次回は最終回として、税効果会計と、運用指針に明文の定めがない論点の考え方を整理します。



医療法人会計基準の個別論点(引当金、固定資産・リース、純資産、補助金、税効果など)の判断や、経理規程・会計方針の整備にご不安があれば、医療法人の会計に精通した公認会計士にご相談いただくのが近道です。大門綜合会計事務所の会計監査・コンサルティングのご相談はこちらから承っています。



それでは、今日はこの辺で。

良い週末をお過ごしください。

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