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No.248(2025/12/05):【医療法人会計⑧】棚卸資産・有価証券の評価と経過勘定――重要性の原則をどう使うか

2025年12月5日
読了時間: 3分


こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。



毎週金曜日、会計・財務、税務、監査、内部統制関連の基礎・Tips等をお伝えしています。

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本シリーズ「病院会計準則から医療法人会計基準へ」(全10回)の第8回です。今回は、棚卸資産・有価証券の評価と経過勘定――重要性の原則をどう使うかについてお伝えします。



今回は、棚卸資産と有価証券の評価、そして経過勘定の取扱いを整理します。いずれも「重要性の原則」をどこまで使えるかが実務の鍵になります。


まず棚卸資産です。医療機関では、医薬品、診療材料、給食用材料などが該当します。棚卸資産の評価基準および評価方法は重要な会計方針に該当します。評価方法は、先入先出法、移動平均法、総平均法の中から選択適用することが原則とされていますが、最終仕入原価法も、期間損益の計算上著しい弊害がない場合には用いることができるとされています。実務では最終仕入原価法を採用している医療機関も多く、その場合は「著しい弊害がないか」を検討し、方針として明示しておくことになります。また、時価がその取得価額よりも低くなった場合には、時価をもって貸借対照表価額とします。なお、棚卸資産のうち重要性の乏しいものについては、重要性の原則の適用により、その買入時または払出時に費用として処理する方法を採用することができます。


次に有価証券です。有価証券の評価基準および評価方法も重要な会計方針に該当します。満期まで所有する意図をもって保有する社債その他の債券は償却原価法によることとなりますが、取得価額と債券金額との差額について重要性が乏しい満期保有目的の債券については、重要性の原則の適用により、償却原価法を採用しないことができます。なお、満期保有目的の債券に重要性がある場合には、その内訳ならびに帳簿価額、時価および評価損益を注記することが求められます。


経過勘定についても同様の考え方が置かれています。前払費用、未収収益、未払費用および前受収益のうち、重要性の乏しいものについては、重要性の原則の適用により、経過勘定項目として処理しないことができます。


たとえば、期末に医薬品の在庫が3,000万円ある法人を考えてみましょう(金額は説明用の仮の例です)。実地棚卸を行い、その記録を残し、評価方法を方針どおり適用しているか。使用期限切れや不動在庫があれば、時価が取得価額を下回る場合として評価を検討したか。監査ではこうした点が確認されますので、棚卸の手順書と記録の整備が実務の要になります。次回は、純資産と補助金の会計処理を取り上げます。



医療法人会計基準の個別論点(引当金、固定資産・リース、純資産、補助金、税効果など)の判断や、経理規程・会計方針の整備にご不安があれば、医療法人の会計に精通した公認会計士にご相談いただくのが近道です。大門綜合会計事務所の会計監査・コンサルティングのご相談はこちらから承っています。



それでは、今日はこの辺で。

良い週末をお過ごしください。

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