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No.203(2024/04/19):【ゼロ連結②】子会社の判定――「持株基準」から「支配力基準」へ

更新日:2 日前


こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。



毎週金曜日、会計・財務、税務、監査、内部統制関連の基礎・Tips等をお伝えしています。

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本シリーズ「ゼロ連結(連結範囲の判定)」(全5回)の第2回です。今回は、子会社の判定――「持株基準」から「支配力基準」へについてお伝えします。



前回は連結財務諸表が「企業グループ全体を一つの会社とみなして」その実態を映し出すものであることを確認しました。そうであれば、まず決めなければならないのは「どこまでをグループに含めるのか」という範囲の問題です。その中心にあるのが、子会社の判定です。


企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」では、子会社を「他の企業の意思決定機関を支配している場合における当該他の企業」と定めています。ここでいう意思決定機関とは、株主総会その他これに準ずる機関を指します。つまり、ある会社の経営の方向性を最終的に決める場を、自社が握っているかどうか。これが子会社かどうかの分かれ目になります。


一般的には、議決権の過半数、すなわち五十パーセントを超えて保有していれば子会社に該当します。株主総会の普通決議を単独で通せる以上、その会社を支配していると考えるのが自然だからです。多くの企業グループでは、この議決権割合による判断で大半のケースが整理できます。


しかし、現行の会計基準は、議決権割合だけで子会社かどうかを決める立場(持株基準)を採っていません。議決権が五十パーセント以下であっても、実質的にその会社の意思決定機関を支配していると認められる場合には、子会社として連結の範囲に含めることとしています。これを支配力基準と呼びます。


なぜ、保有割合という分かりやすい線引きだけに頼らないのでしょうか。それは、株式の保有割合と実際の支配の度合いが、必ずしも一致しないからです。たとえば、議決権が四割程度であっても、残りの株式が多数の株主に分散していて自社が筆頭株主である場合や、役員の多くを自社から派遣している場合、あるいは資金や取引を通じて相手先の事業運営を実質的に左右できる場合があります。逆に、形式的に過半数を持っていても、契約上その権利が制約されていることもあり得ます。


仮に保有割合という形式だけで範囲を区切ると、実態としては自社が動かしているにもかかわらず連結から外れる会社が生じ、グループ全体の財政状態や経営成績が正しく表されないおそれがあります。連結財務諸表の目的が企業グループの実態を映すことにある以上、形式ではなく実質で支配の有無を見極める。この考え方が、支配力基準の根底にあります。


もっとも、「実質的に支配しているか」という判断は、議決権割合のように一見して明らかとはいきません。どのような事実があれば支配していると認められるのか。次回は、支配力基準が具体的にどのような要件で判定されるのかを、順を追って見ていきます。



自社の連結範囲の判定(子会社に該当するか、ゼロ連結の論点を含む)にご不安があれば、連結に精通した公認会計士にご相談いただくのが近道です。大門綜合会計事務所の会計監査・コンサルティングのご相談はこちらから承っています。



それでは、今日はこの辺で。

良い週末をお過ごしください。

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