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No.202(2024/04/12):【ゼロ連結①】ゼロ連結とは?――株式を持たない会社が子会社になる仕組み

更新日:2 日前


こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。



毎週金曜日、会計・財務、税務、監査、内部統制関連の基礎・Tips等をお伝えしています。

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本シリーズ「ゼロ連結(連結範囲の判定)」(全5回)の第1回です。今回は、ゼロ連結とは?――株式を持たない会社が子会社になる仕組みについてお伝えします。



連結決算と聞くと、多くの方が「親会社が株式の過半数を持っている会社をまとめて決算すること」と思い浮かべるのではないでしょうか。たしかに、議決権の過半数を保有していれば、その会社は子会社として連結の対象になります。これはイメージしやすい、最も典型的なかたちです。ところが実務では、株式をまったく持っていない会社が子会社と判定され、連結に取り込まなければならない場面があります。こうしたケースは、議決権の保有割合がゼロであることから、しばしば「ゼロ連結」と呼ばれます。


なぜ、株式を一株も持っていない会社が子会社になるのでしょうか。その鍵を握るのが、連結の範囲を決めるうえでの基本的な考え方である「支配力基準」です。日本の会計基準(企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」)では、ある会社が他の会社の意思決定機関、すなわち株主総会や取締役会といった経営の根幹を実質的に支配していると認められる場合に、その会社を子会社として扱うこととされています。ここで重視されるのは、形式的な株式の保有割合そのものではなく、相手企業を実質的に支配しているかどうかという実態です。


かつては、議決権の過半数という持株比率を中心に子会社かどうかを判定する考え方が主流でした。しかし、株式の保有はわずか、あるいはゼロであっても、契約や資金、人的なつながりなどを通じて相手企業の経営を実質的にコントロールしているケースは少なくありません。そうした実態を決算に反映しなければ、企業グループの本当の財政状態や経営成績は見えてこない、という問題意識から、実質を重んじる支配力基準が用いられるようになりました。ゼロ連結は、まさにこの考え方が端的に表れた例だといえます。


そもそも連結財務諸表とは、親会社が子会社の資産・負債や売上・利益などの財務諸表を取り込み、企業グループを一つの組織とみなして作成する決算書です。したがって、ある会社が子会社に該当するかどうかの判定は、グループ全体の数字を大きく左右します。判定を誤れば、本来取り込むべき会社が抜け落ちたり、逆に不要な会社を含めてしまったりして、決算の信頼性そのものが揺らぎかねません。


自社は株式の保有割合が明確だから関係ない、と感じられた方もいらっしゃるかもしれません。しかし、業務提携先や出資先、資金を融通している取引先など、株式だけでは測れない関係先が一社でもあれば、ゼロ連結は決して他人事ではありません。では、実質的な支配とは具体的にどのような状態を指し、どんな要素から判断されるのでしょうか。次回は、この支配力基準の中身を一つひとつ掘り下げてまいります。



自社の連結範囲の判定(子会社に該当するか、ゼロ連結の論点を含む)にご不安があれば、連結に精通した公認会計士にご相談いただくのが近道です。大門綜合会計事務所の会計監査・コンサルティングのご相談はこちらから承っています。



それでは、今日はこの辺で。

良い週末をお過ごしください。

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