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No.209(2025/8/1):組織再編税制の基礎3

更新日:2025年8月27日



こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。

毎週金曜日、会計・財務、税務、監査、内部統制関連の基礎・Tips等をお伝えしています。

(このコラムは大門綜合会計事務所スタッフによるメールマガジンの転載となります。)

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第209回の今回は、「税務通信3855号『ゼロから

はじめる組織再編税制』第3回 急いで合併で

きますか?」を参考に、合併実行までの手続

と実務上の注意点をご紹介します。



合併は、契約書を交わしたらすぐに実行でき

ると思われがちですが、実際には多くの準備

と法定手続きを要します。効力発生までの流

れや必要な期間を理解することは、スケジ

ュール遅延や法的リスクの回避において極め

て重要です。


まず、合併は会社法に基づく行為であるため、

法定の手続きを踏まなければ効力は発生しま

せん。具体的には、合併契約の締結、株主総

会の特別決議による承認、そして債権者保護

手続きが必要です。これらは合併法人・被合

併法人の双方に求められます。


合併契約書には、両社の商号や所在地、合併

の対価、資本金の変動、効力発生日などが記

載されます。形式的な契約書に見えますが、

契約内容は実務に大きな影響を与えるため、

税務、法務、人事、営業など多方面にわたる

確認が必要です。契約書1通につき4万円の印

紙税が課税されるため、貼付漏れにも注意が

必要です。


また、債権者保護手続きでは、官報公告のほ

か、知れている債権者に対して個別の催告も

行う必要があります。官報掲載には最低でも

1週間、異議申述期間は1か月以上を要するた

め、これだけでも合併効力発生日までに一定

の時間が必要となります。


さらに、合併は法的手続きだけでなく、関係

者への説明や調整といった実務面でも相応の

準備が必要です。


・得意先への説明

合併により経営体制が変わることを懸念する

取引先もあるため、事前の丁寧な説明が信頼

維持に重要です。特に主要顧客には経営者自

らが直接説明するのが望ましいとされます。


・従業員への説明

労働契約はそのまま承継されますが、合併後

の労務管理や処遇への不安を払拭するために、

目的や今後の方針を説明する必要があります。

合併は社内に心理的な影響を与えるため、双

方の従業員に対して適切なコミュニケーショ

ンが不可欠です。


・許認可事業の確認

対象会社が許認可事業を営んでいる場合は、

合併による名義変更や新規取得が必要となる

ことがあります。行政手続きの所要時間も考

慮し、事前に確認を行っておく必要がありま

す。



このように、合併契約の締結後に即座に合併

を実行することはできず、手続きの準備や期

間を踏まえた計画的な進行が求められます。

合併の意思決定から効力発生日まで、少なく

とも3か月程度を見込むのが実務上の標準と

されています。



次回は、合併等の再編行為において重要とな

る「適格・非適格」の判断基準や税務上の影

響について解説を進める予定です。


それでは、今日はこの辺で。

良い週末をお過ごしください。

 
 
 

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