No.198(2024/03/15):【新リース会計基準⑦】短期リース・少額リースの簡便的な取扱い(免除規定)
- DAIMON STAFF
- 2024年3月15日
- 読了時間: 3分

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本シリーズ「新リース会計基準」(全10回)の第7回です。今回は、短期リース・少額リースの簡便的な取扱い(免除規定)についてお伝えします。
企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」では、原則としてすべてのリースについて、借手は使用権資産とリース負債を貸借対照表に計上する、いわゆるオンバランス処理が求められます。これは従来のオペレーティング・リースのように契約期間にわたって賃借料を費用計上するだけの取扱いと比べ、実務上の負担が大きく増えることを意味します。そこで新基準では、一定の要件を満たすリースについて、オンバランスを省略し、リース料を発生時に費用として処理できる簡便的な取扱い、いわゆる免除規定が設けられる見込みです。代表的なものが、短期リースと少額リースの二つです。
短期リースとは、リース開始日において、リース期間が一定の短い期間以内であるものをいいます。一般には十二か月以内が目安とされていますが、解約不能期間だけでなく、借手が行使することが合理的に確実な延長オプションなども含めてリース期間を判断する点に注意が必要です。形式的に契約期間が短くても、更新の蓋然性が高い場合には短期リースに該当しないと判断されることがあります。また、購入オプションが付されているリースは、短期リースの対象から除かれる方向で整理されています。
少額リースとは、原資産が新品であった場合の価値が少額であるリースをいいます。具体的な金額の水準は基準等で示される見込みですが、いずれにせよ一件ごとの原資産の価値が小さいかどうかで判断するものであり、コピー機やパソコン、事務機器など、比較的単価の低い資産が念頭に置かれています。判断はリース契約ごとに行うのが基本であり、まとめて一括りに評価するものではない点を押さえておく必要があります。
これらの免除規定を活用すれば、件数の多い小口のリースについてはオンバランスを回避でき、実務負担を相当程度軽減できます。一方で、適用するかどうかは借手が選択できる性質のものであり、その選択は社内で一貫した方針として整理しておくことが望まれます。免除規定の対象としたリースについても、その内容は注記の対象となり得るため、管理の手間がまったくなくなるわけではありません。どのリースが短期・少額に該当するのかを契約ごとに洗い出し、判断の根拠を文書として残しておくことが、監査対応の観点からも重要になります。自社のリース契約を一覧化し、免除規定をどこまで使えるかを早い段階で検討しておくことが、適用開始時の混乱を防ぐ近道といえます。
なお、新基準の適用時期は、原則として二〇二七年四月一日以後開始する事業年度からとされ、早期適用も認められる見込みです。準備に充てられる時間は決して長くありません。
新リース会計基準への対応(影響度の把握、契約の棚卸し、会計処理やシステムの整備、監査対応)にご不安があれば、基準に精通した公認会計士にご相談いただくのが近道です。大門綜合会計事務所の監査・コンサルティングのご相談はこちらから承っています。
それでは、今日はこの辺で。
良い週末をお過ごしください。




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