top of page

No.181(2023/10/6):2023年9月の日銀短観~大企業製造業の景況感、2期連続で改善~

更新日:2023年12月9日




こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。


毎週金曜日、会計・財務、税務、監査、内部統制関連の基礎・Tips等をお伝えしています。

(大門綜合会計事務所への会計監査等のご依頼・料金相場・価格表等はこちらから)



181回目の今回は、今週発表された2023年9月の日銀短

観についてお伝えします。


<大企業製造業の景況感、2期連続で改善 9月日銀短観>

2023年10月2日 日経電子版


引用、要約すると・・・


・2023年9月の日銀短観によると、大企業製

造業の業況判断指数(DI)はプラス9となっ


・前回の6月調査のプラス5から4ポイントの

上昇を示している


自動車生産が回復し、非製造業も新型コロ

ナウイルスの影響が和らいで幅広い業種で改善

が続いた


というもの。


毎回お伝えしていますが、日銀短観は以下の

ようなものです。


①日銀が全国の企業約1万社を対象として、3

か月ごとに実施しているアンケート調査


②調査項目は、


(1)「企業が自社の業況や経済環境の現

状・先行きについてどうみているか」などの

項目(判断項目)


(2)「売上高や収益、設備投資額といった

事業計画の実績・予測値など」(年度計画)、


(3)物価見通し


(4)新卒者採用状況等々


③ ②(1)の「自社の業況」についての回答

から作る「業況判断DI」((注)DI=diffusi

on index)が最も注目されている


④「業況判断DI」は「自社の業況」につき

『良い』から『悪い』と答えた企業の構成比

(%)を引き算した数値


⑤景気が良いとプラス方向に、景気が悪くな

るとマイナス方向に振れる。


⑥このため、業況判断DIを3か月ごとにつな

いでグラフ化すると、景気の波が読み取れる。


短観は3カ月に1度、日銀が全国の約1万社に

景況感や収益見通し、設備投資計画などを聞

き取る調査で、


対象が幅広く速報性も高いことから、景気の

現状や先行きを読む材料として注目されてい

ます。


前回の2023年6月の短観では、製造業の景況

感がプラス5と7四半期ぶりに改善していまし

た。


特に自動車業界では、半導体供給が正常化に

向かい、景況感は8四半期ぶりにプラスに浮

上していました。


今回の2023年9月の短観では、製造業の景況

感が前回の6月に比べてさらに上昇しており、

経済の回復傾向が強まっていることが伺えま

す。


特に、半導体供給の正常化や新たなビジネス

チャンスの拡大など、多くの要因がこの上昇

を支えていると考えられます。


一方で、先行きの見通しは大企業製造業は1

ポイント改善しプラス10、大企業非製造業は

6ポイント悪化しプラス21となっています。


製造業では自動車生産の回復が他の業種にも

波及する期待がある一方、非製造業では足元

の円安・原油高などを受けて原材料コスト高

の懸念がくすぶっています。


以上を踏まえて、日本経済は苦しい家計とは

裏腹に回復が進んでいることが伺えますが、

今後の経済状況には引き続き注意が必要です。


特に、物価上昇や海外経済の動向など、さま

ざまな要因が経済に影響を及ぼす可能性があ

りますので、引き続き情報をしっかりと注視

していく必要があるでしょう。


bottom of page