No.113(2022/4/15): 四半期報告書と決算短信の違い

更新日:4月30日


こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。


毎週金曜日、会計・財務、税務、監査、内部

統制関連の基礎やTips等をお伝えしています。


(このコラムは大門綜合会計事務所スタッフによる

メールマガジンの転載となります。)

113回目の今回は四半期報告書と決算短信の

違いについてお伝えします。

昨日、四半期報告書の廃止についての記事が

ありました。

<四半期開示を短信に一本化 政府「報告書」の廃止検討>

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB135HZ0T10C22A4000000/

2022年4月14日 日経電子版

要約すると・・・、

・政府は四半期報告書を廃止する検討に入っ

・証券取引所の規則に基づき開示する決算短

信に一本化する

・内容に重複が多いため企業側の事務負担を

軽減することが目的

・投資家が企業価値を正当に評価するため、

四半期ごとの決算開示そのものは維持する

というもの。

岸田政権になってから、政策の中で度々議論

となり、所信表明演説でも言及された四半期

開示の廃止ですが、

昨日、新聞各社が「政府が検討に入った」と

報道し、本格的に廃止へ進む可能性が高くな

ったようです。

そもそも、四半期報告書とはどのようなもの

で、決算短信との違いは何なのでしょうか。

結論を簡単に申し上げますと、両者の違いは

情報量とスピード、提出先が異なります。

すなわち、情報量は四半期報告書の方が決算

短信より多く、

スピード(決算日から公表・提出されるまで

のスピード)は決算短信の方が四半期報告書

より早いものとなります。

また、四半期報告書の提出先は財務局であり、

決算短信の提出先は証券取引所となります。

以下、簡単にそれぞれの概要をご説明します。

「四半期報告書」は、3か月に一度作成され

る法定開示書類のことです。

年に一度の有価証券報告書に対して、タイム

リーな決算報告の観点から1年を四半期に区

切り、

3か月に一度、四半期決算に関する報告書を

提出・公表することが要求されています。こ

れは2008年から始まった制度です。

簡単に言えば、有価証券報告書の四半期バー

ジョンで、有価証券報告書よりは情報が少な

いですが、

年に一回の報告に比べたら、適時性がある報

告書というイメージで、

四半期においては決算日から45日以内に提出

が義務付けられています(事業年度末は3か

月以内)。

一方で、「決算短信」は、上場会社が3か月

に一度、作成&提出が義務付けられているも

ので、

いわゆる、決算速報としての意味合いが強い

ものとなります。

そのため、「有価証券報告書」や「四半期報

告書」よりも早いタイミングで開示され、法

律で作成が求められるものではありません。

しかし、証券取引所のルールですので、上場

を維持するためには作成が必須となります。

また、提出期限は「45日以内が適当で、30日

以内が望ましい」と規程されています。

内容としては、決算短信は貸借対照表及び、

損益計算書をメインとして、限らた補足情報、

及び定性的な情報が記載されます。

(定性的な情報とは、財務情報だけでは読み

取ることが困難な会社各社の経営実態につい

て、会社自身の分析や判断に基づいて説明を

行った情報を意味します)

四半期報告書は決算短信の後に作成されます

ので、

イメージとしては、決算短信の情報に各種の

注記情報や定性的な情報が追加されたものと

なります。

そのため、内容としては重複している部分が

多く、企業の負担が大きいため、

岸田政権は企業の四半期報告書の廃止の検討

を進めている状況となっているのです。




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