No.90(2021/10/22): ゼロ連結とは


こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。


毎週金曜日、会計・財務、税務、監査、内部

統制関連の基礎やTips等をお伝えしています。

90回目の今回はゼロ連結についてお伝えしま

す。

突然ですが、連結財務諸表というものをご存

知でしょうか。

上場企業に適用されているもので、簡単に申

し上げると、

親会社が子会社の財務諸表を親会社の財務諸

表に取り込んで作成する財務諸表のことを言

います。

グローバル企業等になると日本のみならず、

世界各国に子会社を有しており、

大きい企業であれば数百社にものぼる子会社

を親会社の財務諸表に取り込んで(連結し

て)連結財務諸表を作成・公表しています。

通常、子会社と判定された場合には連結する

必要があります。では、子会社とはどのよう

な会社のことを子会社と言うのでしょうか?

連結財務諸表に関する会計処理を規定してい

る企業会計基準第22号「連結財務諸表に関す

る会計基準」(以下、会計基準という。)

においては、「他の企業の財務及び営業又は

事業の方針を決定する機関(株主総会その他

これに準ずる機関。)を支配している場合」

には、支配されている企業は子会社となると

規定されています。

一般的にはある会社の議決権の50%超を保有

している場合にはその会社は子会社となり、

通常は議決権を何%持っているかで子会社の

判定を行います。

しかし、上記の会計基準においてわざわざ

「他の企業の財務及び営業又は事業の方針を

決定する機関(株主総会その他これに準ずる

機関。)を支配している場合」

と回りくどく規定しているのには理由があり

ます。

それは、議決権を50%超保有していなくても、

他の企業を支配していると考えられる場合に

当該他の企業を連結しなければいけないから

です。

では、議決権が50%以下であるのに、他の企

業を支配している場合とはどのような場合が

考えられるのでしょうか?

基準には以下のように規定されています。

①親会社の役員等が当該他の会社の議決権を

持っており、当該役員等の議決権と親会社の

議決権を合わせて50%超となる場合

②他の企業の重要な財務及び営業又は事業の

方針の決定を支配する契約等が存在する場合

③他の企業の資金調達額の総額の過半につい

て融資(債務の保証及び担保の提供を含

む。)を行っている場合

要は、議決権はなくとも、実質的に当該他の

会社を支配している関係性や契約がある場合

には当該他の会社は子会社となるということ

です。

そして、上記の①の場合には、親会社が他の

会社の株式を全く持っていないとしても、

親会社の役員が他の会社の議決権を50%超保

有しているのであれば、当該他の会社は親会

社の意思で経営されていることとなり、

他の会社を支配していると言えるため、子会

社に該当することになります。

このように、他の会社の議決権を全く持って

いなくても子会社となり連結する必要がある

場合、その事をゼロ連結と呼ぶのです。