No.129(2022/8/19): 三角合併


こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。


毎週金曜日、経営、会計・財務、税務、監査、内部

統制関連の基礎やTips等をお伝えしています。


(このコラムは大門綜合会計事務所スタッフによる

メールマガジンの転載となります。)

129回目の今回は、三角合併についてお伝え

します。

簿記を学習したことのある方であれば、三角

合併の会計処理など学習されたと思います。

とは言え、日常的に使用する知識でも無いた

め、学習したのは覚えていても内容を忘れて

しまっていたり、

なんとなく形だけ覚えていると言う方も多い

と思います。

また、簿記を学習されていない方でも、新聞

や報道等で聞いたことがある方もいるでしょ

う。

三角合併は海外の企業を買収する際において

利用されることが多いものとなります。

では、具体的にどのようなものか見ていきま

しょう。

通常の合併では合併消滅会社(被合併会社)

の株主に合併存続会社から資金や合併存続会

社の株式が交付されます。

それに対して、三角合併の場合には、合併存

続会社から資金や株式が交付されるのではな

く、

合併存続会社の"親会社"の株式が合併消滅会

社の株主に交付されることとなります。

文章だとわかりづらいですが、簡単な事例で

ご説明します。

A社、B社、C社があり、C社はB社の親会社

(株主)だとします。

B社がA社を吸収合併する場合、通常の合併で

あれば、B社からA社株主に合併対価たる資金

やB社の株式を交付し、

結果としてA社は消滅し、株式が交付された

場合にはB社の株主はC社とA社となります。

一方で、三角合併の場合には、B社からA社株

主には何も交付されず、代わりにB社の親会

社であるC社の株式が交付されます。

結果としてA社は消滅し、B社の株主はC社の

まま、そしてC社の株主が元々のC社株主にプ

ラスしてA社株主も追加される

という形となります。

違いは何かと言えば、元々のA社株主が合併

後にB社の株主になるか(通常の合併)、C社

の株主になるか(三角合併)の違いになりま

す。

なぜこんな事をするかと言う点ですが、利用

されるケースとしては2パターン存在します。

一つ目は事例のA社とB社が外国企業でC社が

日本企業の場合で、現地の規制で日本企業が

外国企業を合併出来ない場合が挙げられます。

(逆に、A社、B社が日本企業で、C社が海外

企業の場合も考えられます。)

二つ目としては、A社とC社が上場企業で、B

社が非上場企業の場合が挙げられます。

通常の合併では、A社株主は非上場会社であ

るB社の株主となってしまい、保有株式を市

場で売買できなくなってしまいます。

同じ上場であるC社の株式を取得出来れば、

市場での売買がしやすいままというメリット

があるわけです。

普段あまりお目にかからない三角合併につい

てお伝えしました。

三角合併は、

・消滅会社の株主に交付される株式が、通常

の合併とは異なる企業の株式となる

という点と、

・海外企業との合併や、消滅会社の株主の保

有株式の流動性が確保出来るというメリット

が活かせる場合に利用される

という点で通常の合併とは異なると言う事を

押さえて頂ければと思います。