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業務におけるナッジの活用

更新日:2021年7月18日


こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。


毎週金曜日、会計・財務、税務、監査、内部統制関連のTips等をお伝えしています。

70回目の今回は実務で使えるナッジについて

お伝えします。



経営財務のNo.3505に以下のような記事があ

りました。


<ナッジで解決!経理パーソンの悩みごと 

実務で使える「ナッジ」とは?>

2021年5月10日 経営財務


こちらは事業会社で経理から経営企画まで務

めた公認会計士の方の記事なのですが、「ナ

ッジ」を使って


業務を円滑に進めましょう!という記事にな

ります。



ここで、「ナッジ」とはなんでしょう?



「ナッジ(nudge)」とは注意や合図のため

にひじで人をそっと突くことを指す英単語の

ことで、


2003年にシカゴ大学経営大学院のリチャー

ド・セイラー氏と法学者キャス・サスティー

ン氏の論文で提唱されて以降、


行動経済学の分野で注目されてきたものとな

ります。


またコロナ禍において、ナッジとデジタル技

術を駆使して、人込みに人が集まらないよう

に誘導する技術も注目されており、


その点でニュース等で見たり聞いたりしてい

る方も多いかもしれません。



ナッジの例としては以下のようなものがあり

ます。


・コンビニのレジ前に足跡をつけておき、

そこに並ぶように誘導する


・レストランのメニューのうち、特定のメニ

ューにのみ「おすすめ」を表示しておく


・男性用小便器の内側にハエの絵を書いてお



上記のように事前に誘導しておくと、言葉で

指示しなくとも、自然と人間は誘導されやす

くなるというものです。



さて、上記経営財務の記事においては、企業

における業務の中でナッジを活用した例が挙

げられています。


例えば・・・、


経理部で各部署別に窓口となる担当者をおい

て、各部署の伝票を起票していましたが、


ある中堅の先輩が担当する部署だけはいつも

起票遅れが発生しなかったそうです。


その理由を探ってみると、その先輩は締め切

りの前日に部門の起票担当者全員に個別に声

をかけていたそうです。


座席を回っては、何か問題は発生していない

か,分からないところはないか尋ねていまし

た。


手には何も持たず,世間話もしながら語りか

けていた姿は,リマインドといえないような

気さくな様子だったそうです。




上記の例は、個別に担当者を回って「明日ま

でに起票をお願いね!」と直接的に指示を出

すものではなく、


世間話や相談に乗るという形で顔を合わせて

会話することにより、


担当者の方が「明日は起票の締め切り日だ」

と"自ら"思い出し、"自ら"「明日までに起票

しよう!」という気持ちになる効果がありま

す。


この"自ら"という点が重要で、やらされてい

るのではなく、進んで業務をやるという姿勢

により


業務をする側のストレスも減り、自ら進んで

業務を終えたという達成感もあるのでしょう。



現在はリモートワークの方も多く、なかなか

上記のような方法は取れないかもしれません。


しかし、チャットやメールなどを通じて、

チームメンバーに気づかせる(誘導する)方

法もあるはずです。


どうせやらなければいけない仕事であれば、

お互い気持ち良くスムーズに仕事を進められ

るよう、


ナッジを活用してみてはいかがでしょうか。


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