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DAIMON STAFF

企業が行う不正会計の手口とは?

更新日:2021年7月18日

こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。


毎週金曜日、会計・財務、税務、監査、内部統制関連のTips等をお伝えしています。


38回目の今回は税務研究協会の経営財務に以

下のような記事があったのでご紹介します。


<海外会計トピックス 企業が行う不正会計手口10種>

経営財務 No.3471

(リンク先は会員の方のみ閲覧可能)


元のサイトはこちらですね

<Top 10 ways companies cook the books>

accountingtoday August 18, 2020


要約すると・・・、


・経済環境が悪化してくると,事業計画との

関係で経営者は大きなプレッシャーを感じる

ようになる。


・不正会計(粉飾決算)の誘惑に耐えきれ

なくなる経営者もいるため、投資家は十分な

注意が必要となる。


・SEC(証券取引委員会)は, 2012年から内

部通報制度を設置し, 5億ドル(約525億

円)を超える報償金の支払いが行われている。


・この制度と関連し, 企業の不正会計につ

いての報告書を出している。



その報告書での,不正会計の手ロトップ10は

次のとおりだそうです。



①収益計上時期が不適切

②架空売上

③押し込み販売(預かり在庫)

④第三者間取引

⑤経営者による不正な見積り

⑥費用計上すべきものを資産計上する

⑦資産計上以外の方法で費用の不適切な処理

⑧見積や予測の不適切な設置

⑨非GAAP報告によるミスリード

⑩不十分な財務報告に係る内部統制




以前のメルマガで、不正のトライアングルに

ついて、お話しました。


その中では不正は「動機」、「機会」、「姿

勢・正当化」の3つの要素により起こるもの

であり、


これらの3要素が発生しないように企業の環

境や内部統制を整える必要があるとお話しま

した。


上記のTop10を見てみると、ほとんどが3要素

がそろった場合には実行可能な不正となりま

す。


例えば、営業成績を上げたい営業マンは機会

と姿勢があれば①~④の不正を行う可能性が

高くなります。


また、管理状況を良く見せたい経理・財務担

当者は⑥~⑦の不正を行う動機があると言え

ます。


では、⑤、⑧~⑩はどうでしょう?


これらは、従業員が行うものではなく、経営

者が主導して行われることが多い不正と言え

ます。


所謂、経営者不正と言われるもので、従業員

不正と比較すると、金額も影響も大きいもの

になりがちです。


会社の経営者は従業員不正が行らないように、

不正の3要素を抑えたうえで、内部統制を構

築する必要がありますが、


経営者不正は内部統制で防ぐことは出来ませ

んし、影響は従業員不正より非常に大きくな

るのです。


もし、株式投資等で企業に投資をしている場

合には、従業員不正よりも経営者不正を意識

して投資先をモニタリングする必要があるで

しょう。


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