No.97(2021/12/10): 新株予約権とストックオプションの違い


こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。


毎週金曜日、会計・財務、税務、監査、内部

統制関連の基礎やTips等をお伝えしています。

97回目の今回は新株予約権とストックオプシ

ョンの違いについてお伝えします。

皆さんも新株予約権やストックオプションと

いう言葉は聞いたことがあるかと思いますし、

両者とも株式を購入する権利を付与されるも

のということもご存知かと思います。

では、両者の違いは何なのでしょうか。

最初に結論をお伝えします。

新株予約権とストックオプションの違いはそ

れが企業の役員や従業員に付与されるものか

否か、が違いとなります。

すなわち、ストックオプションは新株予約権

の一種であり、企業の役員や従業員に付与さ

れる新株予約権のことを言います。

以下、簡単にご説明していきます。

そもそも、新株予約権とは

「株式会社に対して行使することにより当該

株式会社の株式の交付を受ける権利」(会社

法2条21号)

になります。

すなわち株式会社から、将来においてその会

社の株式を一定額で購入する権利のことです。

例えば、権利行使額2,000円の新株予約権を1,

000円で購入した場合、

購入者は将来時点において、株価が3,000円

だったとしても、権利行使価額である2,000

円で株式を購入することが出来ます。

そのため、

3,000円の株式を2,000円で購入し(権利行

使)、市場で3,000円で売却することにより、

1,000円の利益を得ることが出来る、

というのが新株予約権のメリットです。

ただし、上記のメリットは将来の権利行使時

において、株価が上昇していなければ享受出

来ません。

ですので、

将来有望なスタートアップ企業や若い上場企

業等の新株予約権を購入するのはメリットを

得られる可能性が高いと言えるでしょう。

そして、この仕組みをその企業の役員や従業

員に適用したのがストックオプションです。

スタートアップ等の資金に余裕が無いステー

ジにおける企業においては、

将来値上がりが予想される自社の株式につい

て、安価な行使価額で新株予約権を"無償で"

役員・従業員に発行することにより、

現在の安い給与の補填とすることができます。

一般的には"無償"で付与することにより、将

来の株価と行使価額の差額をまるまる役員・

従業員は得ることができます。

また、役員・従業員が仕事を頑張り、自社の

将来株価を上昇させることで、自ら得られる

利益も増加するため、

その点も役員・従業員のインセンティブとな

ります。そのため、成長性のある企業ではよ

く導入されているものとなります。

このように、新株予約権とストックオプショ

ンの違いは、新株購入権の付与対象者がその

会社の役員・従業員なのか否かとなります。

そして、ストックオプションは新株予約権の

メリットを自社の役員・従業員に適用したも

のであり、

一般的には給与の補填やモチベーションの向

上等のために利用されるものと言えます。