No.261(2026/07/03):2026年6月の日銀短観~大企業製造業、約8年ぶりの高水準~
- DAIMON STAFF
- 7月3日
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こんにちは
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今回は、2026年6月の日銀短観についてお伝えします。
2026年7月に公表された日銀短観(2026年6月調査)は、企業が足元の景況感をどのように見ているかを把握するうえで重要な資料です。今回の特徴は、大企業を中心に景況感が大きく改善して歴史的にも高い水準となった一方で、先行きにはやや慎重な見方が残る点にあります。
大企業製造業の業況判断DIはプラス22となり、前回3月調査から5ポイント改善しました。これは5四半期連続の改善で、約8年ぶりの高い水準です。背景には、AI・半導体関連の需要の強さ、円安による輸出採算の下支え、一部業種での前倒し的な需要があったとみられます。大企業非製造業はプラス37と1ポイント改善し、1991年8月以来、約35年ぶりの高水準となりました。訪日外国人(インバウンド)需要が宿泊・飲食を中心に景況感を押し上げ、業種別では宿泊・飲食サービスがプラス46(12ポイント改善)、小売がプラス33(7ポイント改善)と目立ちました。
なお、業況判断DIとは、景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた企業の割合を差し引いた値です。今回の回答期間は5月28日から6月30日でした。
もっとも、先行きに目を向けると楽観一色ではありません。大企業製造業の先行きはプラス17と、現状から5ポイントの低下が見込まれています。関税や海外経済、為替の動向といった不確実性を意識する企業が一定数いることがうかがえます。
規模による差も見逃せません。中小企業製造業はプラス9(2ポイント改善)と持ち直す一方、中小企業非製造業はプラス15(1ポイント悪化)とやや弱含みました。中小企業合計の先行きはプラス11と、7ポイントの低下が見込まれています。人件費や仕入価格の上昇を十分に価格へ転嫁できているか、人手不足にどう対応するかが、引き続き中小企業の課題です。大企業と中小企業、製造業と非製造業とで景況感の温度差が広がっている点が、今回の短観の読みどころといえます。
事業計画の前提となる2026年度の想定為替レートは、全規模・全産業で1ドル152円57銭と、前回調査(150円10銭程度)からやや円安方向に見直されました。円安を前提に事業を組み立てる企業が多いことは、輸入コストやエネルギー価格、消費者物価への影響が引き続き経営課題になることを意味します。設備投資計画も大企業を中心に前年度比で増加が見込まれており、企業の前向きな姿勢もうかがえます。
今回の短観は、「景気が良いか悪いか」という単純な判断ではなく、業種や企業規模によって受け止め方が大きく異なることを示しています。自社が属する業種や取引先の状況に照らして、価格転嫁やコスト管理、為替・人件費の影響を点検しておくことが、今後の実務対応のヒントになりそうです。
日々の業務にお役立ていただければ幸いです。
【参考記事】
それでは、今日はこの辺で。
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