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No.249(2026/02/20):【会社法監査の基礎⑦】監査報酬の相場と、何で決まるのか(“高い”の正体)

更新日:6月12日


こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。



毎週金曜日、会計・財務、税務、監査、内部統制関連の基礎・Tips等をお伝えしています。

(このコラムは大門綜合会計事務所スタッフによるメールマガジンの転載となります。

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本シリーズ「会社法監査の基礎」(全10回)の第7回です。今回は、監査報酬の相場と、何で決まるのか(“高い”の正体)についてお伝えします。



監査報酬を初めて見積もる際、多くの経営者の方が「なぜこの金額になるのか」と感じられます。結論から申し上げますと、会社法監査の報酬は、おおむね監査に要する作業時間、すなわち監査工数によって決まります。報酬は商品の値札のように一律で定まっているのではなく、その会社を適正に監査するために、どれだけの手続と時間が必要かを積み上げて算定するのが基本的な考え方です。会計士の専門性に対する対価という側面とあわせて、この工数の発想を押さえておくと、見積りの中身がぐっと理解しやすくなります。


では、何が工数を左右するのでしょうか。第一に会社の規模です。売上高や総資産、取引の件数が大きくなるほど、確かめるべき対象は増えます。第二に事業や取引の複雑さです。同じ売上規模でも、単純な商品の販売と、工事進行基準や複数通貨をまたぐ取引とでは、検討すべき論点の数が大きく異なります。第三にグループや拠点の広がりです。子会社や関連会社が多い、事業所が各地に分散しているといった場合、それぞれを確かめる手間が積み重なります。第四に内部統制の整備・運用状況です。社内のチェック体制が整い、記帳が正確であれば、会計士はその仕組みに一定程度依拠でき、結果として手続を効率化できます。逆に体制が未成熟であれば、一つひとつを確かめる手続が増えます。そして第五に、誤りや不正が生じやすい領域がどこにあるかというリスクの見立てです。リスクの高い項目には、より重点的に時間を割く必要があります。


これらの要素は会社ごとに異なりますので、具体的な金額を一律の相場として申し上げることは適切ではありません。一般的な目安はあるとしても、実際の報酬は、自社の規模・複雑さ・体制を前提に、必要な工数から組み立てられるものだとお考えください。同業他社の金額をそのまま当てはめても、当たらないことが多いのはこのためです。


最後に、安さだけで選ぶことの落とし穴にも触れておきます。監査は、必要な手続を十分に尽くしてはじめて意味を持ちます。報酬を抑えるために工数そのものが削られれば、確かめるべき点を確かめきれず、後日の誤りや指摘というかたちで、かえって大きな負担となりかねません。見るべきなのは金額の絶対値ではなく、その工数で自社のリスクに見合った監査が行われるか、という費用対効果です。適正な報酬とは、自社の実態に照らして過不足のない工数に裏打ちされた金額であり、そこを見極める視点こそが、結果として会社を守ることにつながります。



会社法監査が必要かどうかの判断や、初めての監査対応のご不安は、経験豊富な公認会計士にご相談いただくのが近道です。大門綜合会計事務所の監査・保証業務、初回のご相談はこちらから承っています。



それでは、今日はこの辺で。

良い週末をお過ごしください。

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