No.228(2025/03/28):【不特法と監査⑨】不特法・SPCに精通した監査人の選び方
- DAIMON STAFF
- 2025年3月28日
- 読了時間: 3分
更新日:6月12日

こんにちは
大門綜合会計事務所スタッフです。
毎週金曜日、会計・財務、税務、監査、内部統制関連の基礎・Tips等をお伝えしています。
(このコラムは大門綜合会計事務所スタッフによるメールマガジンの転載となります。
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本シリーズ「不動産特定共同事業法と監査」(全10回)の第9回です。今回は、不特法・SPCに精通した監査人の選び方についてお伝えします。
監査人を選ぶという作業は、不特法事業を営む会社にとって、決算の正確性を担保するだけでなく、事業を継続的に運営していくうえでの信頼性そのものを左右する重要な意思決定です。とりわけ不動産特定共同事業や、特例事業として組成される特別目的会社(SPC)を用いた不動産証券化のスキームは、一般的な事業会社の会計とは異なる特有の論点を数多く抱えています。そのため、監査人を選ぶ際には、単に監査ができるという以上に、こうしたスキームへの理解の深さを最初の基準として確認していただきたいと考えます。
ここで言う理解の深さとは、不特法という制度の枠組みだけでなく、匿名組合(任意組合や匿名組合契約)を通じた出資と分配の関係、対象不動産の取得・運用・売却に伴う損益の認識、出資者持分の評価、優先劣後構造や倒産隔離といった証券化特有の仕組みが、会計や開示にどう反映されるのかを具体的に説明できることを指します。スキームに不慣れな監査人が担当しますと、論点の確認に時間がかかり、本来は不要なやり取りや資料の往復が増え、結果として監査が非効率になり、コストもかさみやすくなります。逆に、不特法やSPCの構造を前提として会話ができる監査人であれば、論点の勘所を早期に押さえられるため、御社の負担も軽くなります。
選定にあたっては、コミュニケーションのとりやすさも軽視できません。会計処理の判断に迷う場面や、新たなスキームを検討する場面で、率直に相談でき、根拠を丁寧に示してくれる相手かどうかは、日々の実務の安心感に直結します。あわせて、担当者個人の力量だけに依存せず、組織として継続的に対応できる体制が整っているか、繁忙期や決算期にも安定して関与してもらえるかという点も、長く付き合ううえで確認しておきたいところです。
報酬の妥当性については、安さだけで判断されることはおすすめできません。スキームへの理解が浅い監査人を低い報酬で選んだ結果、確認に要する時間が増え、かえって総コストが膨らむこともあります。業務範囲と工数に見合った報酬かどうかという視点で、内容と価格の両面から納得感を持って判断していただくのがよいでしょう。
最後に、相性や監査人の交代についても触れておきます。監査人とは決算ごとに長く関わることになりますので、考え方や進め方が御社に合っているかは大切な要素です。現在の体制に不安を感じておられる場合、スキームへの理解という観点から見直しを検討することは、決して特別なことではありません。御社の事業に適した監査人を選び直すことが、結果として監査の質と効率を高めることにつながります。
不特法事業で会計監査が必要かどうかの判断や、初めての監査対応のご不安は、不特法・SPCに精通した公認会計士にご相談いただくのが近道です。大門綜合会計事務所の監査・保証業務、初回のご相談はこちらから承っています。
それでは、今日はこの辺で。
良い週末をお過ごしください。




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