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No.223(2025/02/21):【不特法と監査④】許可・更新で問われる財務要件と、監査・財務諸表の役割

更新日:6月12日


こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。



毎週金曜日、会計・財務、税務、監査、内部統制関連の基礎・Tips等をお伝えしています。

(このコラムは大門綜合会計事務所スタッフによるメールマガジンの転載となります。

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本シリーズ「不動産特定共同事業法と監査」(全10回)の第4回です。今回は、許可・更新で問われる財務要件と、監査・財務諸表の役割についてお伝えします。



不動産特定共同事業の許可は、一度取得すれば終わりというものではありません。事業を始めるための入口であると同時に、事業を続けていく限り、その健全性を継続して問われ続ける仕組みになっています。この点を見落とすと、せっかく軌道に乗った事業が、思わぬところでつまずくことになりかねません。


許可の要件には、人的な体制や業務管理の仕組みといった定性的なものに加えて、財務的な健全性という定量的な側面が含まれます。不動産特定共同事業法は、出資者から資金を募って不動産事業を行う以上、事業者自身が一定の財産的基礎を備えていることを求めています。具体的には、資本金や純資産が一定水準以上であることが基準とされており、その水準は事業の類型によって異なります。とりわけ、出資者の損失を一定の範囲で事業者が負担する仕組みを採る場合などには、より厚い財産的基礎が期待される傾向にあります。正確な金額や区分はご検討の事業形態によって変わりますので、個別の確認が欠かせません。


ここで重要なのは、こうした財務的な健全性が、許可を取得する時点だけでなく、その後の更新や事業の継続を通じて維持されていなければならない、という点です。許可後も、事業年度ごとに財務諸表をはじめとする書類の提出が求められ、行政庁はそれを通じて事業者の財務状況を継続的に確認します。つまり、御社の決算書は社内資料にとどまらず、許認可を維持するための公的な説明資料としての性格を併せ持つことになります。数値が基準を下回っていないか、財産的基礎が損なわれていないかが、提出書類を通じて見られていると考えておくべきでしょう。


このとき、財務諸表が信頼に足るものであるかどうかが、静かに、しかし確実に効いてきます。第三者である監査人による会計監査を経た財務諸表は、その数値が一般に公正妥当と認められる会計基準に従って適正に作成されていることについて、独立した立場からの裏づけを伴います。許認可を所管する行政庁に対しても、出資を検討する投資家や、御社と取引する金融機関に対しても、監査済みであるという事実は、説明の手間を減らし、信頼を一段引き上げる材料になります。逆に、財務諸表の信頼性に疑義が残れば、それ自体が事業継続上のリスクとして意識されることにもなります。


では、企業として何に備えておくべきでしょうか。まずは、自社が満たすべき財務基準を事業形態に即して正確に把握し、純資産が基準を下回らないよう、資本政策や利益計画の中であらかじめ意識しておくことです。そのうえで、提出する財務諸表が外部からの検証に耐えるだけの作成体制と裏づけを備えているかを、平時のうちに点検しておくことが、許可の維持と更新を着実なものにします。次回は、この財務諸表が満たすべき会計処理の具体的な論点に踏み込んでいきます。



不特法事業で会計監査が必要かどうかの判断や、初めての監査対応のご不安は、不特法・SPCに精通した公認会計士にご相談いただくのが近道です。大門綜合会計事務所の監査・保証業務、初回のご相談はこちらから承っています。



それでは、今日はこの辺で。

良い週末をお過ごしください。

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