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173回目の今回は、SBI新生銀行が非上場化後に待つ
「公的資金」返済についての記事をご紹介し
ます。
以下のような記事がありました。
<SBI新生銀行、非上場化後に待つ「公的資金」返済>
https://toyokeizai.net/articles/-/684727
2023年07月19日 東洋経済オンライン
引用、要約すると・・・、
・SBI新生銀行は上場廃止になり、SBIと預金
保険機構、整理回収機構の3者のみが株主と
なる
・1998年に国から注入された公的資金のうち、
未回収である3500億円の返済に向けて一歩踏
み出した
・2025年6月までに返済の具体的方法につい
て合意する予定
というもの。
SBI新生銀行が非上場化することで、SBIと預
金保険機構、整理回収機構の3者のみが株主
となります。
これにより、1998年に国から注入された公的
資金のうち、未回収である3500億円の返済に
向けて一歩踏み出したとのことになります。
公的資金返済のネックになっているのは、国
が保有する株式の価値と、未回収の公的資金
との間にある乖離です。
公的資金の裏付けになっているのは政府系の
株主が持つ株式であり、その数は約4900万株
です。
TOB前の株価は2000円前後で推移しており、
単純計算では1000億円弱でしかなく、これで
は3500億円の公的資金を回収できないという
わけです。
この問題を解決するために、SBI新生銀行は
非上場化を選択しました。
非上場化により市場での株価はつかなくなり、
政府系株主の持つ株式の価値は見えにくくな
りますが、
株主はSBIと政府系だけとなることにより、
公的資金返済の道筋は見えやすくなるという
国側にはメリットがあります。
しかし、この非上場化には少数株主からの反
発もあり、その解決が今後の課題となりそう
です。
以上、SBI新生銀行が非上場化後に待つ「公
的資金」返済についての記事をご紹介しまし
た。
非上場化により、公的資金返済の道筋が見え
やすくなる一方で、少数株主からの反発も存
在するという複雑な状況となっています。
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