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No.166(2023/6/9): ニデックが蛸配当




こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。


毎週金曜日、会計・財務、税務、監査、内部統制関連の基礎・Tips等をお伝えしています。

(大門綜合会計事務所への会計監査等のご依頼・料金相場・価格表等はこちらから)


166回目の今回は、ニデック(旧日本電産)

が2022年4~9月期の中間配当で、分配可能額

を超えた配当を実施したことを発表したニ

ュースについてお伝えします。


<ニデックが過大配当>

https://www.nikkei.com/article/DGKKZO71588470S3A600C2EA5000/?type=my#AwAUAgAAMTIyNDk5

2023年6月3日


引用、要約すると・・・・


・ニデックは、2022年10月24日開催の取締役

会において、一株当たり35円の中間配当を行

うことを決議し実施した


・2023年3月期の分配可能額の精査を行う過

程において、本件中間配当は、結果として会

社法および会社計算規則により算定した分配

可能額を超過していたことが判明した


・問題の配当の金額は、一株当たり35円、計

201億3300万円にのぼる



というもの




そもそも過大配当とはどのようなものなので

しょうか。


過大配当とは、会社法や会社計算規則で定め

られた分配可能限度額を超えて株主に配当す

ることです。


分配可能限度額とは、会社が利益を出した場

合にその一部を株主に還元することができる

金額の上限のことを言います。


では、なぜ分配可能金額が規定されているの

でしょうか。


そもそも、株式会社は株主から出資を募り、

募った資金で事業を運営し、運営により稼い

だ利益を株主に配当する、という仕組みの会

社です。


ただし、稼いだ利益を全て配当してしまうと

債権者への返済資力が残らなくなってしまう

可能性があります。


そのため、株主への配当と債権者への債務返

済のバランスをとるために、規定されたのが

分配可能限度額となり、


会社の財務状況から一定の計算のもとに算定

されるものとなります。



過大配当は、会社法や会社計算規則に違反す

るだけでなく、会社の財務状態や信用力を損

なう恐れがあり、


過大配当を行った取締役は、株主から返還請

求を受ける可能性があります。


そのため、過大配当によって会社の信用力や

評判が低下し、取引先や従業員などのステー

クホルダーからの信頼を失う可能性もありま

す。


ニデックは、「実務上のミスが原因で故意に

よるものではない」とし、株主に支払った中

間配当金について、返還を求めるものではな

いとしており、


外部調査委員会を設置し、外部調査委員会は

事実関係の調査、発生原因の究明、関係者等

の責任の検討及び再発防止策の提言を行うよ

うです。




ニデックの過大配当は、株主にとって多く配

当が得られるため、少々得した気分になるも

のかもしれませんが、企業経営にとっては軽

い問題ではありません。


ニデックは、この問題をきっかけに、内部統

制や会計監査の体制を見直し、信頼回復に努

める必要が出てくるでしょう。

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