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No.138(2022/10/28): ローン・パーティシペーション


こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。


毎週金曜日、経営、会計・財務、税務、監査、内部

統制関連の基礎やTips等をお伝えしています。


(このコラムは大門綜合会計事務所スタッフによる

メールマガジンの転載となります。)


138回目の今回はローン・パーティシペーショ

ンについてお伝えします。



そもそも、ローンパーティシペーションとは

どのようなものなのでしょうか。



EYのサイトによれば、「ローン・パーティシ

ペーション(loan participation : 貸出参

加)とは、金融機関等からの貸出債権に係る


権利義務関係を移転させずに、原貸出債権に

係る経済的利益とリスクを原貸出債権の原債

権者から参加者に移転させる契約をいいま

す。」


とあります。



ざっくり言えば債権を債務者に内緒で売却す

ることが出来る取引となります。



内緒で売却って合法なの?と思った方もいる

かもしれませんが、れっきとした商取引とな

ります。


ただし、厳密には債権を売却(真正債権譲

渡)はしておらず、売却したい債権の経済的

利益とリスクに対して


他の第三者が参加するという契約形態の取引

となります。



わかりづらいので具体例にします。


・A銀行がBに1億円貸し付けている


・Bはその後、予定通りに返済をしていない


・Bとの貸付契約には譲渡禁止の特約が結ば

れており、Bの承諾無しに勝手に債権を譲渡

することはできない



A銀行はBの返済能力が無いと考え、Bへの貸

付金を債権譲渡したいと思っても、譲渡禁止

の特約があるため、譲渡はできません。


そのため、Cとの間にローンパーティシペー

ション契約を締結します。


ローンパーティシペーションはローンに参加

(participate)する契約なので、AとBの権

利義務は変わらないまま、


CがBへの貸付債権から得られる経済的利益と

リスクをAを通して享受するという契約を結

ぶことがローンパーティシペーション契約と

なります。


仮にCがBには2千万円程度は返済能力がある

と判断した場合には、Aに2千万円払う事によ

り、


Aの持つBへの貸付債権に参加することが出来

る事になります(当然Aも2千万円での参加に

承諾した場合ですが)。



これにより、Aは全額の回収が見込めない貸

付金について、Cに参加させることにより2千

万円は回収することが出来ました。


CはBがその後に返済や利息の支払を行った分

については全て受け取ることが出来ます。


仮に3千万円を返済してきた場合には、3千万

円と参加料の2千万の差額である1千万円を利

益とすることが出来るのです。



このように、ローンパーティシペーションは

経済的利益とリスクを全てCに移転させてい

るため、


Aは自社のBSから不要な債権を債務者に知ら

れずにオフバランスすることが出来るという

メリットがあります。


参加者Cにとっては、実質的に債権を購入し

たこととなるため、BSには債権を計上し、利

息を受け取れば受取利息、


元本を回収した場合には債権を取り崩す会計

処理がなされることとなるのです。


(詳細については「会計制度委員会報告第3

号 ローン・パーティシペーションの会計処

理及び表示」を参照頂ければと思います。)

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