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No.136(2022/10/14): 背任、特別背任、横領


こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。


毎週金曜日、経営、会計・財務、税務、監査、内部

統制関連の基礎やTips等をお伝えしています。


(このコラムは大門綜合会計事務所スタッフによる

メールマガジンの転載となります。)


136回目の今回は企業における不正の一種で

ある背任、特別背任、横領についてお伝えし

ます。




背任、特別背任、横領と聞いて、どのような

不正であるかや、それらの違いがイメージ出

来ますでしょうか。



ざっくりとしたイメージとしては、


背任とは自己または第三者の利益を図り、ま

たは会社に損害を加える目的で任務に背く行

為をし、企業に損害を与えるような行為を言

います。


そして、特別背任はその行為者が企業の取締

役や監査役または執行役等となり、それらの

役職者が背任行為を行う事を言います。


横領は企業の物を自分の物と同じように処分

してしまう事で、背任の一種となります。




以下、もう少し詳しくお伝えします。



会社の従業員は会社から業務を委託され、会

社のために業務を行う必要があります。


そのため、会社の利益のために会社の財産を

業務の為に預かったり使用したり、他社と取

引することが出来ますが、


それを会社の利益以外の為に使用したり取引

することは基本的には認められません。


このような立場である会社の従業員が、自分

または第三者の利益の為に、または会社に損

害を与える目的でなんらかの行為を行い、


その結果として会社に損害を与えた場合には、

当該行為は背任行為となります。



ここで、「自分または第三者の利益の為に、

または会社に損害を与える目的で」とあるの

は、


「会社の為に」行為を行った結果として損害

を与えた場合には背任行為とはならないとい

うことです。


すなわち、会社の為に取引を行ったにも関わ

らず結果として損害が発生してしまうことは、


ビジネス上では起こり得ることであり、会社

の内部でなんらかのペナルティ(降格等)が

課されることはあるかもしれませんが、


法律として処分されるわけでは無いというこ

とになります(当然ですね)。




そして、背任と特別背任の違いはその行為を

した人物が会社の従業員か取締役等の役員等

かという違いとなります。


これは、会社の意思決定に大きな権限と責任

を持つ役員に対しては、従業員と比して重い

責任及び罰則を課しているものとなります

(諸種の解釈があります。)


そのため、背任罪が成立すると5年以下の懲

役または50万円以下の罰金刑となりますが、


特別背任罪が成立すると10年以下の懲役刑ま

たは1,000万円以下の罰金刑となり、背任罪

に比してかなり重い罰となるのです。


背任罪の具体例としては、リベートの受領

(所謂キックバック)や不正融資、蛸配当等

が主な物となります。


例えばキックバックであれば、本来500万円

で発注出来る外注作業について、取引先と共

謀して800万円で発注し、


差額の300万円を発注者や取引先とで不正に

受領すること等が挙げられます。


結果として、会社に300万円の損害を与える

ことになり、背任罪の要件を満たすこととな

ります。




このように、会社の財産や取引を利用できる

従業員や役員が、会社に不利益が及ぶよう

な意図的な行為をすることを防ぐために、


重い罰則を課すことで、会社に損害を与えない

よう事前的な措置がとられているのです。

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