重要な財務指標 キャッシュ・コンバージョ ン・サイクル



こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。


毎週金曜日、会計・財務、税務、監査、内部統制関連のTips等をお伝えしています。

81回目の今回はキャッシュ・コンバージョ

ン・サイクルについてお伝えします。

今週、以下のような記事がありました。

<Microsoft、「運転資金いらず」の財務>

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC105790Q1A810C2000000/

2021年8月16日 日経電子版

要約すると・・・、

・米マイクロソフトの資金効率が大きく改善

している

・クラウド事業が伸び、運転資金の回収まで

の期間を示すキャッシュ・コンバージョン・

サイクル(CCC)は2021年6月期にマイナスに

・手元で待機する事業資金が減り、株主配分

やM&A(合併・買収)などに向けやすくなる

というもの。

企業財務・経理に詳しい方ならご存知だとは

思いますが、CCCとはどのようなものなので

しょうか。

簡潔に言えば

「企業が仕入代金支払を行ってから売上金が

入金されるまでの期間」

と言えます。

企業が倒産する理由は資金不足以外にはほぼ

あり得ないため、CCCは実は重要な指標です。

例えば、100万円しかキャッシュが無い企業

が100万円の材料の仕入を行ったとします

(仕入にかかる買掛金支払は20日後)。

材料から製品を製造・販売するまでに30日か

かり、当該販売にかかる売掛金の入金が販売

時点から40日かかるようなサイクルの場合、

CCCは何日になるでしょうか。

答えは50日となります。

計算は以下のようになります。

40日(※1)+30日(※2)-20日(※3)=50日

※1:売上債権入金サイクル

※2:在庫回転サイクル

※3:買掛債務回転サイクル

仕入を行い買掛金を支払ってから、製造・販

売した製品の入金が何日後になっているかを

表していますね。

上記の例においては、仕入代金100万円を支

払ってから入金されるのは50日後になります。

元々会社には100万円しか無いため、50日の

間には、現金がないことになり、

他の仕入や従業員の給与の支払い、投資等を

行うためには借入等を利用して支払う必要が

出てきます。

このようにCCCが長ければ長いほど借入等で

賄わなう必要性がたかくなり、

逆にCCCが短いほど確保する資金が少なくて

すみ、投資や返済などにまわせると考えられ

ます。

上記記事のマイクロソフトの例ではCCCがマ

イナスとなっています。

つまり、仕入を行う前に売上金が入金されて

いるということです。

これはどういうことかと言うと、マイクロソ

フトの商品はWindows等のソフトウエアライ

センスやAzure等のクラウドになります。

両者とも使用の際に一括で支払ったり、サブ

スクリプションで前払いで入金されることか

ら、

CCCがマイナスとなるビジネスモデルとなっ

ていると言えます。

このような傾向はアップルやアマゾンにも言

えており、

テクノロジーだけではなく財務の面でも他社

から一歩リードした経営を行っているようで

す。