暗号資産の会計処理

更新日:2021年9月17日



こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。


毎週金曜日、会計・財務、税務、監査、内部統制関連のTips等をお伝えしています。

84回目の今回は、暗号資産(仮想通貨)の会

計処理についてお伝えします。

暗号資産(仮想通貨)については、日頃、値

動きが大きい事から何かと話題になりがちで

すし、

2021年9月7日から中米エルサルバドルでビッ

トコインが法定通貨として採用され、採用直

後に乱高下したことでもちょっとした話題と

なっています。

それでは、ビットコインを含む暗号資産(仮

想通貨)はどのように会計処理されるのでし

ょうか。

仮想"通貨"という名称から現金預金等と同様

に会計処理されると考えられる方もいらっし

ゃるかもしれません。

(そもそもの話ですが、暗号資産は誕生当初

は仮想通貨と呼ばれていましたが、

仮想通貨の呼び名では法定通貨と誤認されて

しまう可能性を考慮して、現在では暗号資産

と呼ばれています。)

しかし、日本においては、一般的にその保有

目的に応じて流動資産、または投資その他の

資産に計上していることが一般的です。

「一般的です」と記載しましたが、実は日本

においては暗号資産を貸借対照表上、どのよ

うに記載するかは明確な規則はありません。

企業会計基準委員会から「当面の取り扱い」

という処理についての実務上の取り扱いが公

表されています。

その中でも期末の評価方法や売却時の処理方

法についての記載はありますが、

貸借対照表においてどの勘定に計上するか等

の記載は無いため、

一般的な会計原則に沿って処理することにな

ります。

「実務対応報告第 38 号 資金決済法における仮想通貨の会計処理等に関する当面の取扱い」

https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/20180314_02-1.pdf

それでは、一般的な会計原則に沿った場合に

はどのように会計処理されるのでしょうか。

上場企業の開示例を見てみると、以下のよう

に計上している場合が多いようです。

資金決済目的の場合

⇒流動資産の部に「暗号資産」等の名称で計

売買目的の場合

⇒投資その他の資産の部に「暗号資産」等の

名称で計上

貸借対照表計上額

活発な市場が存在する場合

⇒原則時価評価

活発な市場が存在しない場合

⇒取得原価

売却損益の認識

⇒売却損益を当該仮想通貨の売買の合意が成

立した時点において認識

上記のように、有価証券の会計処理と外貨の

会計処理と近似した会計処理となっていると

言えるでしょう。

ただし、上述のエルサルバドルのように法定

通貨とする国が増加した場合には、外貨とし

ての性質に近くなってくる可能性もあるため、

今後もその会計処理の取り扱いには注意が必

要です。