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DAIMON STAFF

今話題の電子契約とは~その4~ タイムスタンプ使用の可否

更新日:2021年7月18日

こんにちは


大門綜合会計事務所スタッフです。


毎週金曜日、会計・財務、税務、監査、内部統制関連のTips等をお伝えしています。



37回目の今回も、企業における新型コロナウ

イルス感染症対策で、にわかに注目されてき

ている電子契約についてお伝えします。


その4の今回はタイムスタンプ利用の可否、

及び、最終的にどのような形態の電子契約に

すべきかについてお話します。


タイムスタンプについても、裾野が広がって

きていますね(要約は後程)。


<セイコー系、「脱ハンコ」割安サービス 中小企業向け>

2020/5/31 日経電子版



前回まで・・・、


その1において


・電子契約の有効性について


・契約は保証契約や消費賃貸契約、宅地建物

売買等媒介契約等の特定の契約以外は、書面

ではなく、口頭でも契約は可能


・そのため、それらの特定の契約以外であれ

ば電子契約も可能



その2において


電子契約による主なメリットは


①契約書面作成の手間削減


②印紙代削減


③保管費用等の削減


の3つであるということを、



その3において


電子契約において、現在一般的に使用されて

いる事業者型電子署名の法的な有効性を政府

が認定する見解を公表したこと


をお伝えしました。



その4の今回は電子契約書を締結する場合に、

タイムスタンプを使用するか否かについてお

伝えします。



電子契約書における電子署名では、誰が当該

電子契約書を作成・締結したのかを証明する

ことは出来ますが、


いつ作成したのかは電子署名そのものでは証

明することは出来ません。


いつ当該契約書が存在したのかを証明するた

めの手段としてタイムスタンプの使用が考え

られます。


また、電子署名に係る電子証明書(前回お伝

えした当事者型で使用)には有効期限がある

ため、


当該有効期限内に電子署名がなされたことを

証明するためにもタイムスタンプは有効とな

ります。


タイムスタンプには一般財団法人日本データ

通信協会による認定制度があり、通常はこの

認定を受けたタイムスタンプを用います。



上述の日経の記事によれば、セイコーソリ

ューションズは中小企業向けのサービスも展

開し始めており、


利用金額は年12万円からと、大手企業向けの

従来サービス(同500万円から)に比べて引

き下げられるそうです。


今後、中小企業向けで同様のサービスを始め

る同業者も出始め、さらなる価格の引き下げ

も期待されます。



また、最終的に、どのような電子契約を採用す

ることが望ましいかという点ですが、


結論としては、各方式の特徴を踏まえつつ、

コストや、当該契約の重要性を鑑みて各種の

方式を使い分けるのが望ましいと考えられま

す。


もちろん、当事者型の電子署名を用いつつ、

タイムスタンプを付与する方式が一番厳格

な方法ですが、


現在の紙面による契約においても、全ての契

約書で実印を押印し、印鑑証明書を添付して

いるわけでは無いと思います。


現状の紙面による契約書の重要性や、各方式

のコストに応じて、電子契約書の締結方式も使

い分けていくことがこれからのスタンダードになるか

と考えられます。


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